今年のファッション

*今年のファッション
ニューヨーク・ファッションの波が日本に上陸しそうだ。ヒップホップ・ファッションの津波が押し寄せるというのだ。これは逃げるか飲み込まれるか、どちらかしかない。そういえば4月にデスティニーズ・チャイルドがやってくる。それは単に歌手が日本にコンサート・ツアーで来日すること以上に、ファッションの流行の兆しであろうか。
押し寄せようとしているファッションは、ずばりヒップホップ・ファッションだという。そのスタイルといえば、ジェニファー・ロペスやシアラ、それに来日するメンバーの歌姫・ビヨンセらのコスチュームそのものだ。一言で言えば、ピチピチのジーパンにハイヒール・シューズ。秋冬にはブーツ。上は、胸を開きピッタリのものにジャケットかハーフコート。髪はロングが基本。男性はアッシャーやエミネムのコピーで決まり。キャップは必須アイテムかも。女性で「私は山の手系で、カラードのファッションはどうも」といわれるご婦人は、白人ヒップホッパーのブリットニーのコピーを。
大まかなコンセプトはセクシーさとノリ。ただしヒップホッパーは稼いでいるから貧乏くさくはない。アクセサリーは豪華に。また自立が根付いているからフェミニンは駄目。男性に対しても「イコール&セクシー(copyright)」がポリシー。要するに対等のスタンスで、しかもセクシーさをアピールするもの。
と、知ったかぶりをカマシタあと本題に。
意外と知られていないヒップホップの底流を流れるスピリット、それは「癒し」にあるといえます。ロックやジャズ、ソウルが底流に知的性を含んでいるのに比べ、ヒップホップの原点はラテンやブラック特有の民族音楽だ。民族音楽の持つ癒しの精神と、リズム&ブルースのノリノリな音楽性のミックスがヒップホップだ。
ファッションの話から音楽にいってしまったが、ファッションはそのコンセプトの理解なしには意味を成さないので悪しからず。
じゃあミニスカートはどうなるか?の問題は気がかり。ヒップホップではミニスカートはあまり見かけない。バックダンサーがミニを履いて踊っているのを、たまに見かけるが、どこかピッタリこない。ホットパンツも同様だ。妙にエロっぽくなってしまうのだ。やや太目のダンサーがミニを履いて踊るとエロっぽくなり、スレンダーな方がミニを履くとフェミニンになってしまうのだ。
エロもフェミニンもヒップホップのコンセプトにないからだ。さてミニファンの私としてはアイディアを出すとすれば。パレオだったらルーツは南海諸島だから「癒し」と合致する。パレオスカートを、フェミニン性を排し、機動性を持たせたものにアレンジすればどうだろう?
しかし日本という国は、肝心のヒップホップ音楽はそっちのけで、ニューヨークで流行るファッションだけは直輸入する、おかしな国だ。でも平和だからいいとしよう。