沖縄滞在中のエピソード

那覇の図書館で

調べ物が有って図書館にいたわけです。そしたら、おじさんが近づいてきて私に話しかけたわけです。見ず知らずの人が何かなと思っていると。「あのー、本土の方だと思いますが、日ごろから聞きたいなと思っていることがあって…」。と言われるものだから、「何でしょうか?」と答えました。「私はテレビを見るのですが、昼間に放送しているタモリの笑っていいとも、を見るのですが。その笑っていいともに来ている観客の人たちは、仕事してないのでしょうか?」。と。
「どうなんでしょう」とは答えましたが、おじさんの気持ちがわかるだけに複雑でした。


★沖縄の小さな町で

強烈な太陽も西の空に沈みかけたころ、私は歩き疲れてへとへとでした。すると遥か向こうに「コーヒー」との看板が見えたわけです。咽はからから、しかももう何時間もコーヒーを飲んでないので、一目散にコーヒーの看板めがけてかけていきましたです。こじんまりしたお店でしたがコーヒーさえ飲めれば雰囲気はどうでもいいです。椅子に座ると、小太りしたおばさんが「いらっしゃい」と応対されたわけです。当然「ホットコーヒーください」とはっきりいいました。笑顔のおばさんはさっそく準備にかかったのですが、あれ!?
なんとおばさんは、インスタントコーヒーのビンを持っているではありませんか!!! ネスカフェの文字がくっきり読めましたです。ちょっと大き目のカップに入れたインスタントコーヒーを、にこやかな表情でだしていただきました。「あのー」と言い出そうとすると、おばさんは「あ、ミルクね」といって持って見えました。私は何も言えませんでした。


★宿で

安里の宿に長期滞在していたわけです。沖縄行きのフェリーで知り合った男性と同居滞在していました。それで毎朝、宿のおばさんが、パンひとつとコーヒー牛乳を持ってきてくださるわけです。初めのころの話。おばさんが、二人に「どこから見えました?」と聞かれましたです。もう一人の男性は「九州からです」と答えると、おばさんは九州をべたほめ。そして私にも聞かれたわけです。「大阪」と前にいたことのある地名を答えました。そしたら態度が一変しましたです。「大阪!?!!? いや以前大阪からのお客さんがきたんですがね、その娘さんがね、夕食にサンマの焼いたのをだしたんですよね。そしたら、何?サンマ、と言うんですよ。そのまま残してありましたけどね」、と。以後私への態度は最悪でした。


★就職応募で

私は仕事を探していて、ちょうど新聞広告に募集案内が載ったんですよ。新聞に募集広告が載るのは、比較的少ないわけです。翌日、私は電話するより、出かけたほうがいいと思って、募集先へでかけたわけです。そこで会社の代表の方と面接をしていたわけです。そしたらジャンジャン電話が鳴るわけです。一本の電話に対応した代表の方が私に話すわけです。「いまも応募者から電話があったけど、断りました。だってあいては小学生の男の子だったからね」、と。小学生はまずいでしょう・・・・・・・。


★断水騒ぎで

あるホテルで、そのホテルの建物管理をしているお兄ちゃんと話していたとき。「断水のときは大変でしたでしょう?」と聞くと。「お客様には迷惑かけられませんからね。でも何年ぶりの水不足で、まったく水道が止まってしまって」と。私が「でも水なしでは済まされなかったでしょう?」と聞くと、「ええ、そのときはプールには水がいっぱいあったけど、それは使えませんでしょ」、と答えていたが、どうも私には、使ったように・・・・・・・・・・・。


★久高島で

ここ久高島は年に一度の、全国的な儀式があるわけです。それを見ようと船で久高島に渡ったわけです。ウドミャーと呼ばれる斎場で儀式は行われるんですが、何と今年は中止だと言うのです。え!全国的な儀式がそう簡単に中止になっていいの? と理由を聞くと、この島の巫女さんが那覇の病院に入院しているから今年は中止、だとい言うんですね。なんとも人間的な儀式だなと感心しました。


★そのウドミャーで

沖縄で有名なウミヘビはここ久高島で取れるんですよね。満月の夜にウミヘビが産卵に岩にあがってくるのを捕まえるんですが、捕まえることができるのはこの島の人に限られているんです。それはともかく私は大の蛇嫌いで有名なんです。ウミヘビはコブラと同じ種類で猛毒を持つ、立派な蛇なんですよね。ぶるぶる。
そのナイトシーンをコワゴワみて民宿に戻って寝ました。翌朝、私は船で馬天港へ戻ることになっていたから、一夜明けた朝、もう一度ウドミャーという由緒ある建物を見ようと、出かけました。そしたらそのウドミャーの前の広場でなにやらやっているんですよ。何やってるのかとみると、数人のおばさんが見えて、一人のおばさんが大きな麻袋を広げようとしてるんですよ。次の瞬間私は「ぎやァー!」と叫び声をあげました。なんと麻袋から百匹ほどのウミヘビを壷にあけているところだったのです。一匹でも飛び上がるのに、百匹ですよ! もう死んだかと思いましたです。そこはウミヘビの燻製を作る場所でもあったのです。ウドミャーの中で一週間蒸し焼きにするんだそうです。大ショックな久高島でした。


少年鑑別所

調べたいことがあってですよ!少年鑑別所へいったんです。そしたらていねいに所長様が応接室で応対して下さったわけです。いろいろ語り合った後、雑談になったわけです。そしたらその所長が語り始めるのですよ。「私は和歌山から昨年に赴任したばかりですがね。沖縄で犯罪が多い理由はこうじゃないかと思います」。「どんな理由ですか?」とわたしが聞くと、所長は「沖縄は、ご存知のように一番西に位置するわけです。だから日没も遅くなります。この日没が遅いのが犯罪増加の原因だと思うのです」と。わたしは腹の中で、それは違うだろう、と思いましたが言葉では「なるほど」と言っていました。気分をよくした所長さんは私に、収監者に出す夕食がありますので食べていってください、と親切でした。わたしは泣く泣く、麦と白米の混ざった由緒ある食事をいただきました。複雑でした。


★沖縄は一番高い山でも500メートルそこそこ。だから工場が進出できないのです。だから就職難だし、時々水不足に見舞われるわけです。とそれは置いといて。 私は海が好きだから泳ぎに行くわけです。沖縄の海岸は、海岸入場料を取るところが多いです。ま小額ですが。それが沖縄の海は、どこの海岸でも、水に入り首まで海水がくる深さまで入っても、何と自分のお足の親指が動くのがわかるんです。感激! しかも泳ぎ始め、海水の中で目を開けると、なんと熱帯魚が一緒に泳いでいるんです。 それでやっぱり海が綺麗なままなのは工場がないからだと、納得するわけでした。複雑!