自殺を防げ

何年か前に私の知人が自殺を遂げた。三十台の若さで自宅で一生を終えた。その悲しみは今も癒えていない。昨年の自殺者は3万人を超えた。交通事故死の3倍だ。一日80人、政府はなんとも思わないのだろうか。
昨年、生命保険金目当ての自殺防止の観点から、加入後2年以内の自殺に対しては保険金が支払われなくなった。それまでは1年だったから、ちょっと対処したわけだ。しかしそんな子供騙しの対処では、駆け込み自殺に対しわずかな防止効果にしかならなかったようだ。
自殺の原因は病気の悩み、精神的悩み、経済的悩みが3大原因とされる。その根本の解決は、それぞれの分野の専門家に任せなければならない。しかし生命保険金目当ての自殺や殺人の例をよく耳にする。そのことに対する提案をしたい。早い話、自殺しても、どっとお金が入らないようにすればよいわけだ。当然のこととして、残された家族の生活費の保証は考慮しなければならない。以下が私の案だ。検討を願いたい。

1、生命保険に加入して3年以内の自殺には生命保険金の支払いをしない。(現行より1年延長する)

1、加入の時期に拘わらず自殺による生命保険金の支払いは、一括支払いを止めて、月々の分割支払いとする。4千万の保険金額だとすると10年分割だと月額32万円ほどだ。残された家族の最低の生活保障になろう。

1、企業のため経営者が運転資金の借り入れをすると、生命保険に強制加入させられる。借り手の死亡にたいする貸し手の債務保証の意味だが、公的と私的な融資者に差をつける。公的な融資者に対しては従来どうり生命保険から一括補填する。他方私的な融資者に対しては、自殺者の債務を、生命保険金からの分割補填とする。そうすることによって、悪質な融資者の自殺を強要するような取立てに対抗することができる。
以上が私案であるが、保険に素人の私の案だから、欠点も多いだろう。しかし何も手を打たない政府よりはましだと思う。
それと貸し出し金利が現在は最高年約30%まで認められている。このことが安易な融資につながっているし、借り手の負担を増大させている。是非常識的な、一桁の金利に抑えることが大事だ。そうすれば安易な融資が行われず、企業経営者も無理な借り入れができなくなり、結果的に深みに陥らなくて済むと思う。
ともかく政府は自殺防止に、真剣に取り組んでほしい。