ライブドア終局

ライブドア問題の総括

ライブドア問題も終局した。この日記の3月28日付け記事「無料紙とライブドアの今後の問題」で、ライブドア問題の大筋を既に書いているので、ここでは最終感想を述べさせていただこう。
3・28日記で「ライブドアは300億円ほどの儲けで手を打て」と記したが、この際ライブドアが幾ら儲かったかはどうでもいい。問題はライブドアが手にするコンテンツだ。現在はその協議に入っているが、当然結果は見えている。
以前から述べているように、ライブドアの欲しいものは動画コンテンツだ。ライブドアのホームページで流す動画ニュースだ。動画ニュースについてはライブドアのホームページは、無きに等しい。
さてフジテレビがどこまでライブドアに譲歩するかだ。まずフジテレビのニュースを無条件でライブドアに流すことは有り得ない。仮に流すにしても、地方局発のニュースは地方局が著作権を持っているから地方局の了解がいる。今回の件はフジテレビのチョンボが発端だから、地方局に頭は下げられない。
次に考えられるのは、フジテレビの放送したものを再使用する許可だ。地方局発のニュースは一括して許可をとることになろう。ただフジテレビは、ニュース内容の編集権は与えないだろう。要するに流した番組は、部分的にしろ使用は認めるが、内容には手を触れるな、というものだ。
次に考えられるのは、サンケイ新聞からのニュース提供だ。しかしこれは動画が制限されるからライブドアは乗らないだろう。
結局2番目のフジテレビの放送の再利用権を与えることで決着がつくだろう。
これが予想されるシナリオだ。
しかしライブドアのホームページにアクセスした読者は、確かにニュースの動画は見られるが内容は8チャンネルで放送しているニュースだから新鮮味は感じないだろう。
前にも記したが、新鮮味を出したかったら自分で立ち上げるほかはない。
ライブドアにしてはフジテレビ側の盲点を突いた作戦からスタートしたのだから、これで手をうつだろう。
一件落着だ。
しかし皆さん、よく考えて欲しい。これではライブドアがフジテレビの「ケーブルテレビ」に成り下がったことと同じじゃないか? どこにインターネットの独自性があるというのだ。インターネットの発信されるニュースは従来の放送局が持つニュースと違うから、意味があるんじゃないか? それも放送界で一番保守的なフジテレビのニュースの垂れ流し番組なんて誰が見るもんか。意地でも見てやらないぞ! 前にも書いたが、苦労してメディアを立ち上げ、独自性を貫いてこそ、男気があるというものだ。
はっきりいおう。堀江さん、あなたにはもうちょっとインターネットの将来を考えてほしかった。目先のお金より、インターネットの将来を描いてほしかった。